その二十五
 光と闇、生と死(ゲド戦記を読んで)
 今度、スタジオ・ジブリでゲド戦記をアニメ化すると聞いて、え!ゲド戦記?、でも著者のアーシュラ・K・ル・グウィンは知っている、面白いのだろうと思い読んでみた。
 外伝を入れれば全6冊、第1巻の「影との戦い」が日本で出版されたのは1976年で、最終巻の第5巻「アースシーの風」は2003年と完成迄30年近くの年月が費やされている。
 これを1ヶ月で読んだのだが、本の方は第3巻「さいはての島へ」と第4巻「帰還」が発表される間には18年の歳月がある。内容も前3巻はゲドを主として後2巻はテナーを主にされたものとなっている。

 ファンタジーですが、子供から大人まで楽しめる物語で、人が持つ、正しさと悪さ、生と死、そのことから、どう生きてゆくのかを考えさせられた物語でした。力を持つことの意味、ジェンダーによる役割など深い思索の中から生まれた物語でした。ものなおしの魔法が欲しくなりました。

 この1年
 この1年、出来事はそれぞれの人に、良い事も、悪い事も、誰が決めているのかと考えても、誰でもない人それぞれがなのでしょう。生きることは、楽なことではないが、喜びもある、知ることを忘れてはならない、あきらめてはならないと思ったこの1年でした。
                              平成17年12月31日

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