6) 職場復帰
  復帰にあたっては、主治医に職場復帰の診断書を書いてもらいました。その後、職場の健康管理医に診察を受けました。

 健康管理医の診察は特に、問題はありませんでしたが、今の職場では通勤が難しいのではとの指摘がありました。

 仕事は室内が主なら、最初はキツイでしょうが何とかやれそうです。

 でも問題は通勤です。杖で歩けても、エスカレータも電車もまだ乗れません。

 こんな時、乗り物の乗降等を練習させてもらえるところがあれば良いのにと思いました。

 いろいろ問題はありますが、とりあえずは、3月から元の職場に復帰することになりました。
出 勤
 3月1日 さいたま市の職場に出勤、上司は、体慣らしなのだから無理はしないようにと言ってくれました。

 もっとも、仕事は替わりの者がやっているから、すぐにやる仕事は無い。

 職場は11階、室内は広く、壁とロッカーがあるので、杖無しでも何とか歩けた。床は平らでカーペットが敷いてあり歩き易く、空調も効いていて温かい。

 とにかく、仕事に復帰できて嬉しい。

 家での生活だけでは、何か自分でないような、そんな気がする。

 1年ぶりの仕事で、9時間近くも椅子に座ってパソコンに向かい何かやっていると大変疲れた。

 初日は気持ちが高ぶっていたのか良く眠れなかったが、2日目の夜は、疲労感と満足感でぐっすり寝れた。

 でも本格的に仕事をするには、杖を使ってでも、もう少し、人の半分のスピードでも良いから安定してしっかり歩けるようにならなければと思った。
エスカレータ
 エスカレータに乗れた。

 エスカレータが職場の建物の中にあったので、安全のため同僚に降り口の右側に立ってもらい試してみた。

 降り口も水平部分が長いので降りるのは楽で、逆に乗るときの方がタイミングが取り難かった。

乗る時、降りる時の足はメールで教えてもらったとおり健側から乗った。
杖は使っていなかったので、使っている時は左手に持ち替えるのだろうか?
送別会
 職場には、1ヶ月丸々は出勤出来なかった。通勤が困難なことから半月が限度だった。

 9:15〜5:30まで仕事は少なくても、座っているだけで疲れる、特に背中がつらい。

 また、椅子に座り続けていると、麻痺側の足が棒のようになる。1時間に1回ぐらいづつ歩かなければ駄目だなと思った。

 でも、出来るなら人に見られたくないのか、必要な時以外は出歩かなかった。もう、見栄も外聞も無くなっていたと思ったが、心の底には残っているのだろう。

 3月26日に送別会を開いてもらった。課11人中、自分を含め7人が移動。色々と迷惑をかけてしまい申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
 さいたま新都心の職場ともお別れです。

 空気が澄んで晴れた日は、窓から町の上に富士山が綺麗に見え、気に入っていたのです。

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